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通気性 & 熱伝導性 で選ぶならSiC多孔質セラミックス・AZPVS60 発売開始!|明日咲く通信 メルマガ

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通気性 & 熱伝導性 で選ぶならSiC多孔質セラミックス・AZPVS60 発売開始!

Vol.113 2021年3月1日

明日咲く通信 編集局長です。

このところ全国各地で春のような温かい天気が続きますが、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
各地で桜が咲いたというニュースがあり、驚きましたね。
写真は神奈川県鎌倉市、玉縄城跡近くで咲いた玉縄桜です (撮影: 2021年2月25日)。

まだ2月なのに満開です。



長野県でも日中の最高気温が20度を超えたところがありました。
4月上旬から5月上旬の暖かさです。
県内の諏訪市や大町市では、2月の気温として観測史上最も高い気温を記録しました。

春の到来と思いたいところですが、一時的だそうです。
異常気象だとすれば、地球の温暖化が心配ですね。
また厳しい寒さがやってくると思うと憂鬱ですが、今日から3月!
春の陽気でコロナが減速して欲しいと思います。


さて、今号では、通気性が高く、熱伝導性にも優れたSiC多孔質セラミックスAZPVS60 をご紹介いたします。
昨年のメルマガ(Vol.107, 108, 112)でご紹介しました、アルミナ系AZPV60 のSiC(炭化ケイ素)バージョンとなります。

また、後半のケ・セラセラミックのひとことでは江戸時代に活躍した長野県にゆかりのある俳人についてご紹介しますので、どうぞ最後までお読み下さい。


 

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◆今月のお知らせとホームページ更新状況◆
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高通気性多孔質セラミックス第2弾・SiC多孔質セラミックス【AZPVS60】発売!

気孔径をより小さくし、通気性を高めた多孔質セラミックス。 昨年のメルマガ(Vol.107, 108, 112)ではアルミナを材料とするAZPV60を活用したチャックとハンド、及び着脱可能なデモ機をご紹介しました。

この度、アルミナに続きまして、炭化ケイ素を材料としたAZPVS60を開発いたしました。
従来の炭化ケイ素多孔質セラミックスAZPS40のおよそ26倍の通気率があり、気孔径10~30μm、気孔率60%の材料です。最大Φ160まで製作可能です。

炭化ケイ素は熱伝導性がよく、熱しやすく冷めやすいことから、熱処理を行う工程において時間短縮が見込めコストダウンに寄与します。

通気に優れている多孔質の性質を生かし、脱バインダー性が求められるセッターとして是非お試しください。


<SiC多孔質セラミックス AZPVS60>




【お問い合わせ先】
アスザック株式会社 ファインセラミックス事業部 技術営業チーム
TEL:026-248-1626、FAX:026-251-2160
または、お問い合わせフォームからもお問い合わせ・ご注文を承ります。



多孔質に関するメルマガ情報★は下記のリンク先をご参照下さい。

Vol.112. AZPV60 (高通気性アルミナ多孔質セラミックス・着脱式チャック)
Vol.111. AZPS40 (光沢仕上げSiC多孔質セラミックス・着脱式チャック)
Vol.108. AZPV60 (高通気性アルミナ多孔質セラミックス・ハンド)
Vol.107. AZPV60 (高通気性アルミナ多孔質セラミックス・チャック)




Fセラニュースを更新しました

多孔質なSiCやSi3N4材料への珪素有機化合物の含浸とその熱分解の効果

多孔質なSiCやSi3N4基材へ液体を含浸して改良できることを、Strohmeir49)が、多結晶反応焼結SiCやSi3N4について実証した。
多結晶SiCにおける気孔率の減少と気孔径分布の変化が含浸・熱分解回数の関数としてFig.27に、同じ処理でSi3N4試料中の気孔を埋めたSiCの量がFig.28に示してある。
繰り返し含浸した多結晶SiC試料の曲げ強度は、Fig.29に示すように再含浸により密度が上昇するとともにかなり増加しているのがわかる。
重要な結果は、Fig.30に示すように1350 ℃でのクリープ特性の低下であるように思われる。

続きはこちらから→



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  ◆ケ・セラセラミック のひとこと◆
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突然ですが、

『 春風や 牛に引かれて 善光寺 』

この句を詠んだ俳人をご存知でしょうか。
ヒントは、松尾芭蕉、与謝蕪村と並ぶ「江戸の三大俳人」です。

はい、そうですね。小林一茶です。

お婆さんが、竿に掛けておいた布が春風で舞い、牛の角に引っかかってしまい、その牛を追いかけて行ったら知らぬ間に善光寺山門にたどり着きます。そこでお参りし、信仰を得た、という句です(意図しない行動が好機に結び付く、という意味です)。

一茶が生きた時代は江戸時代の後期。今から250年ほど前です。
町人の文化が栄え、浮世絵や滑稽本、歌舞伎や川柳などと共に俳句が広く親しまれてました。

実はここ長野県高山村に「一茶ゆかりの里・一茶館」があります。
「高山村と一茶?どういう関係なのか?」と以前から気になり、行ってみました。
アスザック本社から歩いて15分のところに在ります。



標識に従って歩きます。




周りの風景です。



東の方には、遠くに白馬岳~飛騨山脈が見えます。手前はりんご畑です。




西の方には、山々が連なります。山の向こう側は新潟県・群馬県に接します。


  • 展示を見て、小林一茶について学んだことについて少し詳しく触れたいと思います。
    もし、私のメルマガの記事がきっかけとなって、一茶や高山村に関心を持っていただけましたら嬉しいです。

 

本名は小林弥太郎(やたろう)。
宝暦13年(1763年) 長野県信濃町に生まれます。

名前の「一茶」はペンネームで、「お茶の泡」を意味し、ふわふわと拠り所なく漂泊する意味を込めたそうです。

事実、彼は決して初めから有名でもなく、苦労の中を「さまよった」人生と言えます。
貧しい農家に生まれ、15歳で江戸に奉公出ます。
その後、当てもなく職を転々とし、流浪の生活を送ります。
その中で俳句の師匠の手伝いという職を見つけました。
当時、俳諧は江戸で大ブームで、学びたい人は数多くいたそうです。
次第に彼の個性的な表現が師に認められ、「一茶」としてデビュー、世に名前が知られるようになります。
当時の番付では毎回トップにランクインするほど人気がありました。
そして、30歳のとき、関西、四国、九州へと修行の旅に出て、各地の門人たちに指導します。

晩年、50歳で信州に戻り、ふるさと近隣の門人の指導に当たります。
長野県の北部から東部には善光寺を中心に門人が20人ほどいました。
ここ高山村にも数名の門人がいて、一茶の指導を受けていました。

その一人、久保田春耕が自身の離れ家を一茶に宿として提供、それが一茶館に残る「水石亭」です(↓写真)。


中の様子です。




ここを拠点に各地の門人を指導、通算140日ほど滞在したそうです。

俳人と言えば、一茶より先に登場した松尾芭蕉 (1644-1694)が有名ですね。
しかし作風には違いがあると言われています。

明治時代、夏目漱石は『芭蕉は自然に活き、一茶は人に行く』と言ったそうです。
つまり、芭蕉の句は自然を優雅な言葉で描写するのに対し、一茶は、素朴な言葉で人の心を描写する、と解説しました。

次の句はいずれも「蛙」を題材にした句ですが、芭蕉が自然描写で詠む人に情景を思い起こさせるのに対して、一茶は蛙を擬人化し、人が生きていく上で抱く様々な感情を表現しています。

●痩せガエル 負けるな一茶ここにあり(一茶)
●古池や蛙飛び込む水の音(芭蕉)

こうして比べてみると違いが分かりますね。

蛙などの小動物を使うのも一茶の特徴と言われています。こんな句も有名ですね。

●雀の子、そこのけそこのけお馬が通る (馬が通るから危ない!と雀の子に訴える)
●やれ打つなハエが手をする足をする (ハエが命乞いする様子)

いずれも弱者へのいたわりや優しさが表れています。一茶ならではの句です。

彼が人の心を描写するのは彼の人生の中で悲しみや苦労との葛藤があった事が要因だと思いました。
幼い時、母と死別し、52歳で結婚、3人の妻との間に5人の子供を授かりますが、皆、病で死んでしまいます。

継母と弟との遺産相続の後、やっと手に入れたのは雪深い信濃町の土倉でした。

『これがまあ 終のすみかか 雪五尺』は、江戸で名声を得ても最後は土倉で余生を送る羽目になった時の句で、一茶のため息が聞こえてきます。 文政10年(1828年)、大火の中、一人、土倉の中で65歳の人生に幕を閉じます。

私自身、俳句には興味がそれほどありませんでしたが、地元の高山村との関りや一茶のオリジナリティを知ることができ、とても勉強になりました。 私は、一茶は幼いころから俳句に興味があり才能があったと思っていましたが、江戸で苦労の末身に付けたことを知り、改めて、郷土を代表する俳人に誇りを感じるようになりました。

是非、こちらにお越しの際に立ち寄ってみてください。
ビデオ上映もあり、分かりやすい展示でした。

信州高山・一茶ゆかりの里『一茶館』
HP: https://www.kobayashi-issa.jp/



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