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セラミックス材料の結晶構造|セラミックス技術コラム

セラミックス技術コラム

セラミックス材料の結晶構造

セラミックス材料の多くは結晶であり、原子間の化学結合により共有結合性の結晶とイオン結合性の結晶に大別できます。

共有結合性結晶の例として炭化珪素(SiC)や窒化珪素(Si3N4)などが挙げられ、Ⅳ族やⅢ族・Ⅴ族の元素から構成されています。

イオン結合性結晶には酸化物・珪酸塩などで代表される多様な結晶があり、一般的に陽イオン半径が陰イオン半径より大きいため、

結晶構造は陰イオンの充填とその間隙に入る陽イオンにより結びついています。

陽イオンの周りを囲む陰イオンの個数が配位数で、イオン半径の比によって決まります。

どんな元素がどんな配位数で配置するかにより、特徴的な性質が現れます。

例えばペロブスカイト(perovskite)構造では電場をかけると陽イオンはc軸の正方向にずれるのに対し陰イオンは負方向にずれるため、自発分極を生じるので誘電体として有用です。
またスピネル(spinel)構造を持つ結晶は強磁性体となり、フェライト磁石はその仲間です。

ほとんどの酸化物は電流を流さず、電気抵抗が高いものは絶縁体として活用される一方で、酸化イットリウム(イットリア;Y2O3)を混入したジルコニア(ZrO2)はイオンを担体として電気伝導を起こすイオン伝導体となることが知られています。

酸化イットリウムを含まないジルコニアは高温で相転移を起こし不安定となるため、酸化イットリウムを5~10%程度加えることで立方晶または正方晶での結晶の安定化を図ることができます。

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