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粒子集合状態制御法-造粒|セラミックス技術コラム

セラミックス技術コラム

粒子集合状態制御法-造粒

気相中における粒子集合体の流動特性は、粒子間相互作用力の1つである付着力が大きな影響を与える。

粒子が小さくなると、体積力の重力は粒子径の3乗に比例して急激に減少するが、静電気力は粒子の2乗、液架橋力とファンデルワールス力は粒子径の1乗にそれぞれ比例して穏やかに減少する。

そのため粒子径が約1mm以下では重力が最小となる。

これは理想的に計算されたもので、実際には雰囲気の湿度が高いと静電気力は極端に小さくなり、逆に低いと液架橋力が小さくなる。


また、ファンデルワールス力は粒子表面の僅かな粗さにより急激に減少する。
実操作においては粒子径が約60~100μm以下で、粒子群の挙動が重力支配から付着力支配に変わり、流動性の低下及び多数の粒子が結合する凝集体の発生により、種々の操作が困難になる。

さらに10μm以下の浮遊粒子状物質は健康リスクへの回避のため環境基本法によって基準濃度が定められている。

そこで付着性支配となる微粒子を気相中で操作するために、自由流動性の付与や気相中への飛散防止を目的として扱いやすい粒子径と形状に整える操作が造粒である。

造粒は上記の付着力など用いて成され、ほぼ均一な粒子径と形状を持つ粒子群を生成する操作である。



参考文献;基礎粉体工学/日刊工業新聞社

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