研磨と研削の違い｜セラミックス技術コラム

研磨

「圧力転写加工」

工作物と工具を擦り合わせるときの圧力によって砥粒が作用し、微細切り屑を生成しつつ、工具面の平面や球面などの形状精度を加工面側に反転させて形状精度の加工を可能にしている。

研削

「運動転写加工」

工具の回転砥石を加工面に所定の深さだけ切り込んで、工作物を移動させる方法をとるので、加工精度は、砥石の回転運動や工作物の運動の精度で決まる。

研磨加工の基本

研磨加工の基本は、工作物と工具を互いに加圧して擦り合わせる研磨操作で加工が行われる。
その際、遊離状態の砥粒を水や油に分散させた研磨剤や化学反応で溶解する加工液が用いられる。

研磨には、加工条件、形状、工作物や目的、加工装置などによって様々な名称が付けられている。

おもな研磨法

・研磨原理をもとにしたものから
ラッピング、ポリシング、化学研磨、電解研磨、電解砥粒研磨、超精密ポリシング、メカノケミカルポリシング（ Chem. Mechanical Polishing ）、CMP（ Chemical Mechanical Polishing ）、フロートポリシング、EEM（ Elastic Emission　Machining ）

・工作物の加工形状をもとにしたものから
平面研磨、球面研磨、非球面研磨、両面同時研磨

・工作物の用途から
光学研磨、金相学的研磨、金型研磨、半導体ウエハ研磨、水晶研磨、レンズ研磨、マスクガラス基板研磨、磁気ディスク基盤研磨、漆面の研磨、蒔絵の研磨、塗装面の研磨

・異質な研磨原理から
バフ研磨、バレル研磨、磁気研磨、砥石研磨、超仕上げ、ホーニング、ＥＬＩＤ（ Electrolytic In-process Dressing ）研磨

研削加工の種類

円筒研削
　 トラバースカット方式・プランジカット方式・アングルスライドプランジカット方式

内面研削
　 普通形・プラネタリ形・センタレス形・シュー形

心なし研削
　 通し送り法・送り込み法・接線送り法

平面研削
　 横軸角テーブル・横軸円テーブル

工具研削
　 バイト・ドリル・フライス・ホブ・ブローチ・エンドミル